So-net無料ブログ作成
検索選択

深紅 [野沢尚]


深紅

深紅

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD


映画「深紅」見ました。

小説を先に読んでいてストーリーは判って
いたので、それをどんな形で映像にするのだろうって
視点で観ました。映像になったらどんな色の物語に
なるのかなと。
一言でいうとインパクトが強くて心に残る映画だなという
印象でした。
奏子の抱える闇と、美歩の抱える闇。
奏子の言葉がナイフの先のように冷たく鋭利であったり
美歩との会話の中で見せる憎しみを奥に宿した目が
印象的でした。
また、美歩の台詞にもずしりとした重みがありましたね。
遺産のように罪と罰も子供が相続するという。
そして美歩の父役の緒方直人も良かったなと思いました。
舞台挨拶もDVDに収められていて、そこで「この役はキツイ」
ってもらしていましたけど、想像するにかなりキツイだろうなと。
でも流石に役者ですね。演技は良かったです。
そして彼が物語の中でこぼした台詞で、「私は正常です」
これも印象的でした。
決して心神耗弱ではないと。
言われてみれば、怨恨の対象となる相手が特定されていて
突発的な状況で無い限りは、明確な意志、憎悪の上での
殺害になるんだなと納得したりもしました。
野沢さんの作品はどれも台詞が秀逸です。
今回は妻と共にこのDVDを観たんですけど、妻にもかなりの
インパクトがあったようです。
ずしりと心に残る作品だったと。
これはあくまでもフィクションなんだけど、来年から始まる裁判員制度
を前にして、こうした作品を観ると考えさせられますね。
書類上での証拠を並べた上での有罪、無罪の判断、及び量刑の
判断。犯罪にいたる経緯を考慮した場合、その深さや人間関係
絡みあいや犯行に辿りつく心情を察する事を考えると、この制度は
本当に重たいなと。
有権者である者ならば誰もがその対象に選ばれるという事実の前
で、本当に大丈夫なのかと。自分もそうだが、最近のニュース等で
報じられる事件を目にし、こうした犯罪の予備軍のような人達が
かなり多いのではと感じると、こうした予備軍のような人達のその
対象になり、判断を下すという事を考えると不安だなと。
無作為に選ばれた中から、さらに選抜をして実際の裁判員と
なるようだが、やはり不安は消えないな。
こんな事を二人で話しながら、いろいろと考えさせられる映画だなと
感じました。

ただ、疑問に残ったのはラストシーンです。
互いの電話番号を携帯のメモリーから削除して、二人は重たい荷物
を降ろしたような感じだったが、今までの流れからするとそんなに簡単
にけりがつくような事でもないような気がしましたけど、どうなんでしょう?
小説では、互いの痛みを理解しながらも、それでも相手を再び憎んで
しまうかもしれないという獏とした不安が内在するように描写されて
いたけど。
映画のほうもそれを含んだ演技だったのかなぁ。

nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:お笑い

nice! 2

コメント 3

Sho

原作を読み、映画は未だ観ていません。
映画になったのを知ったとき、果たして出演者が、事実を元にしたこの役を受け止めきれるのだろうか・・と思ってしまいました。
そういう意味では、原作に出てくる主人公の恋人が、あくまで第三者の立場を崩さず、それでいて飄々としているところがすごく救いになりました。
野沢さんが亡くなってからの作品ですよね。
野沢さんの脚本で、観てみたかったです。
by Sho (2008-07-22 00:32) 

joker

Shoさん。

出演者の方々が、事実を元に書かれた作品だと
いう事を知っていたのかどうかは判らないのですが、
犯人役の緒方さんは、この役の重さを充分に受け止め
られていたように感じました。
残念ながら、主人公の恋人は映画の中では、小説の
中でのような存在にはなっていなかったです。
救いの立場というか、存在では無かったんではという
感じでした。

野沢さんの脚本では無かったんでしょうね。
というか、あのラストシーン。野沢さんだったらもっと違った
形にしたんではという印象ですね。
物語自体がとても深みがある、自分自身とは遠いようでいて
今の時代では、近いものかもしれないという事を思うと
野沢さんの脚本で観たかったですね。同感です。

by joker (2008-07-23 00:11) 

joker

野沢様。

ご訪問頂きありがとうございます。
その上niceまで頂きまして、ありがとうございます。
レンタルへ行ってもなかなか見つからなかったんですけど
ようやく見つけて観ることが出来ました。
心に残る物語でした。それぞれの役者さんが、いい演技を
してくれたと感じました。
とくに緒方さんと内山さんは印象的でした。


by joker (2008-07-23 00:16) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。